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ビジネスセミナー
2025年10月9日(木)13:00~16:30
「若手・中堅社員のための「報・連・相」セミナー」
講 師 ALive(アライブ)
代表 川北 麻紀 氏
定 員 30名
粋なら(奈良の風景)
ikinara

面不動鍾乳洞(めんふどうしょうにゅうどう) (天川村)

奈良県吉野郡天川村は、霊峰大峯山(山上ヶ岳)の麓にあり、約1300年前に役行者によって開かれた修験道発祥の地としても知られています。村の観光スポットでもある『面不動鍾乳洞』へは、丸太の形をしたモノレール「どろっこ」で約5分、最大傾斜36度の坂道を海抜878mまでゆっくりと上っていきます。全長約280m、関西最大規模の鍾乳洞『面不動鍾乳洞』は、1933年(昭和8年)に天川村洞川(どろがわ)地区に住む3人の若者により発見され、私財を投じて6年にも及ぶ発掘工事が行われました。1979年(昭和54年)には、県の特別天然記念物に指定されています。

年間を通して平均気温は約10度と、真夏でも少し寒く感じられる洞内に一歩足を踏み入れるとライトアップされた幻想的な空間が広がります。天井から垂れ下がるつらら状の鍾乳石が1センチ伸びるのに約100年、地表からタケノコのように伸びる石筍は約200年かかると云われ、そのあまりに膨大な時間と自然の壮大さには驚かされます。特に「銀糸の窟」でみられるストロー鍾乳管はその名の通り鍾乳石の中心がストローのような空洞になっている大変珍しいものです。

頭上からポツポツと落ちる水滴で、鍾乳石は今もなお姿を変えており、まさに千変万化の神秘の世界です。大昔には洞川地区全体が巨大な鍾乳洞だったと考えられており、大自然が創り上げた神秘的な世界がまだまだ広がっているのではないかと考えるとワクワクします。
(村井 渚)


◆面不動鍾乳洞
奈良県吉野郡天川村大字洞川
お問い合わせ(面不動茶屋)
℡0747-64-0352
(写真提供:洞川財産区事務所、当研究所撮影)

鍾乳石の中心が空洞のストロー鍾乳管「銀糸の窟」

鍾乳石の中心が空洞のストロー鍾乳管「銀糸の窟」

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*本ページ上部の写真は、明日香棚田の実りの秋・明日香村